1979-06-05 第87回国会 参議院 外務委員会 第15号
また、ガリオアのうちでも二十四年度以降に経済復興資金として活用されることになりましたものをエロア物資と言っておりますが、それらによりまして食糧、肥料、医薬品、工業用原材料等が供与されておるわけでございます。
また、ガリオアのうちでも二十四年度以降に経済復興資金として活用されることになりましたものをエロア物資と言っておりますが、それらによりまして食糧、肥料、医薬品、工業用原材料等が供与されておるわけでございます。
○田中寿美子君 そうしますと、要するにエロア物資というものをアメリカからもらっていた、それに対する見返り資金の中から人事交流計画に充て、そしてそれを後に償還したということになりますか、つまり全くアメリカからもらったものではないということですね、そういうことになりますか。
すなわち、ガリオア・エロア物資を国民がそれぞれ買いましたとき、国民は代金を払ったのでありますが、それを集めておりましたところの政府が、そのつどつどアメリカに払うということをしなくて、それをためておいたわけです。
御質問の中に、ガリオア・エロアの関係におきまする対米債務支払いの問題もちょっと御指摘になったのでありますが、そのことについて申し上げておきますと、このガリオア・エロア物資は、国民はそのときに買ったのです。お金を払ったのです。そのお金を政府が所管しておりまして、そのつどつどアメリカに払っておらないわけです。
第一、ガリオア・エロア物資、いわゆる対日援助なるものの実体とその性格は、事実の究明とともに明らかになったように、当初からアメリカ占領者の日本支配の道具として利用されたものであります。
しかしながら、アメリカといたしまして、アメリカの国力をもっていたしまして、このガリオア・エロア物資に対しまして、あれは贈与である、取り立てないということを言う態度をとられても、これは決して罰が当たらぬと思うのです。アメリカはそういうことをやる能力があったと私どもは思います。
その具体的問題として、エロア物資として、いわゆる経済復興物資ですね、たとえば綿花、あるいは鉄鉱石。綿花の場合、いわゆるエロア援助としてアメリカの農務省がクレジットを設定して日本に相当量の綿花を入れた問題がありますね。そうしてこれについては、日本の輸出によって得た外貨、これで返済していくという事実がありますね。これは、明らかにこの綿花の輸入はエロアの援助である。
そのあとで丁寧にも、「日本の中には、このガリオア・エロア物資を、あたかもただでもらっておるかのような誤解がありますから、この機会に、これが債務であることを了解事項としてつけ加えまして、私が外務大臣として署名したのであります。」とわざわざつけ加えておるのです。これは速記録です。これは明らかに債務であることを承諾したのです。池田さんは、承諾したことはないと言われるが、しておるのです。
○国務大臣(小坂善太郎君) ガリオア・エロア物資の性格でありますが、よくケア物資とかララ物資とか言われますものがあります。これはただであります。しかし、ガリオア・エロアについては、昭和二十二年九月あるいは十一月に、アメリカが降伏後の初期の対日方針を出しております。あるいはまた、連合国最高司令官に対する基本政策というものが出ております。
ところが、負担行為としてガリオア・エロア物資を輸入したこと、そのことによって債務性は発生する。政府が債務性のある部分もあると考えておるとおっしゃるのですから、輸入したという行為によって債務の負担行為を行なったのである、それを今事後に合法性を与えようとしてその負担の承認を求めておるのだ、こういう事実関係になるのじゃないですか。こう見るのが常識ではないか。
さきに述べましたように、ガリオア・エロア物資の輸入がいわゆる輸入というものとはどんなに異なっておったかということは、あの当時の経験を持つ者はよくこのことを知っております。通常の商業輸入と比べまして、ガリオア物資の輸入がどんなに異なった性格、内容を持っておったかということはよく知られておるのであります。ガリオア物資の輸入は、通常の輸入、国際的の売買、国際貿易の観念では説明できぬものです。
ところが、ガリオア・エロア物資では自由処分を許されない。総司令部の指令に基づいて一つ一つ物資の処分及びその代金の使用方法までが規制せられておったのです。そういう状態ではなかったですか。
従って、また、援助の全体が債務ではなく、交渉妥結後の金額が初めて債務となるのである」、五、「昭和二十四年三月までのガリオア・エロア物資の総額、援助物資と商業輸入の仕訳と資料は、占領後、司令部が政府に引き渡した資料、または米国陸軍省の決算資料などによって作成したが、これによって現在米国と交渉中なので、妥結後、党首会談の際、内容を説明し、協力を求めたい考えである」 その他、内政、外交各般にわたって活発
第二といたしまして、戰後我が国の貿易事情を見ますると、昭和二十四年三月までの輸入総額はガリオア及びエロア物資を含めまして約十三億ドルでありますが、同期間内の輸出は約四億五千万ドルでありまして、輸入額は輸出額の約三倍に達しておる現状であります。